夏目漱石『夢十夜』を形態素解析とマルコフ連鎖で再構成するスクリプトです。リロードするたび文章は変わります。
第2196夜
こんな夢を見た。
隣の広間の床に据えてある置時計が次の刻を打つまでには、きっと悟って見せる。悟った上で、今夜また入室する。
はっと思った。それで、ねんごろに枕の傍へ口を付けて、死ぬか生きるかと聞いた。
隣の広間の床に据えてある置時計が次の刻を打つまでには、苔の生えた丸い石を眺めていた。けれども痛い。苦しい。
大将になだれかかる。真黒な眉の下で、大将の眼がぱちりと閉じた。長い睫の間から涙が頬へ垂れた。——もう死んでいた。
世の中が何となくざわつき始めた。今にも戦争が起りそうに見える。その上松の位地が好い。門の左の端を眼障にならないように、廻った。