圧縮ドグラマグラ


夢野久作『ドグラ・マグラ』を形態素解析とマルコフ連鎖で圧縮してみました。


…………ブウウ——————ンンン——————ンンンン………………。

一所懸命に咳入り初めたのであった……チャカポコチャカポコ……私たちの靴の痕跡が、そのまま床に残ったところを見ると、全部一続きの小説みたようにゾッとしました。

その時妹のくれがし氏は、その狂へる人の胤を宿し、既に生み月に近き身に候ひしが、近年に及び候ては下賤乞食に到るまで、事件の真相をも、同時に思い出されるであろう事を、正木先生と私とのために御自身の意識を打ち消すほどの大光明となって、私の眼の前に咳嗽を抑えて突立っている私自身の年恰好が、あんまり若いのに驚いたからで御座います……チャカポコチャカポコ……そこで私が咳払いを一つ致しまして、緋ぐくしの高枕が床のまん中に置いてある切りで御座いますからして、考えようによりましては、かく申す私までも、処女らしいところが全然見当らなくなります。

見るような巨大な顎の恰好の気味のわるかった事……流石のお八代さんは気を取り直してくれよ……チャカポコチャカポコ……お前一人が杖柱……なぞと……。

新しいカラが心持ち詰まっているような風に出来るだけ見せかけておりましたようで御座います。……もちろんその詳細な内容は遠からず貴方の眼の前には瀬戸物の赤い達磨の真正面に衝き立っているのか……と思い思い、ものの五分間もいい心地になって、右側に「実験室」とか「図書室」とかいう木札をかけたまま中腰になっていたものであるかのように考えられて何ともいえない気味の悪い想像を、心の奥深くおののかせ、縮みこませつつ、眼の大きい、ビックリして、眼の玉を釣り上がらせつつ、遠い遠い大昔の先祖の動物心理を発揮するから、狐憑きという名前に敬意を表するかのような少女を、だしぬけに、お前のものだとその人が云われたそうです。

……ブウウウ…………ンン…………ンンン…………。



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ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)
ドグラ・マグラ (下) (角川文庫)