圧縮ドグラマグラ


夢野久作『ドグラ・マグラ』を形態素解析とマルコフ連鎖で圧縮してみました。


…………ブウウ——————ンンン——————ンンンン………………。

チャカポコチャカポコ。チャカラカチャカポコ。あ——ア。

いやいや。キチガイだキチガイだ……そんな馬鹿な……不思議な事が御座いましたが「お前はそこで何事しおるとな」と落付いた声で…………チャカポコチャカポコ……

二人が混線してしまって、ただ、真に迫っていると、夫のために、私自身を彼女の恋人と認めているに相違ないと信じて差支えないらしい事実だけはこうして、自ずと項垂れさせられてしまったのですが、この製作だけは一種特別で御座います。これだけ申上げたばかりではあるまいか。

空に聳えつゝ、しづ/\と引返し進み出でければ、虹汀少しも騒ぐ気色なく、負ひ奉りし仏像を馬士に渡し、網代笠の雪を打ち払ひて、その夫に仕える真似事をしていたか私は知らないのですか……チャカポコチャカポコ……そうして何かしら学問上の実験に成功されたまま永眠された事が判りましたそうで、トント当てになりませぬ。

それから後一個月の間、睨み合いの姿に私は気が遠くなって来た妓女らしく、春装を取り乱したまま土盛りの上に乗っかると、殆ど同時に八字鬚の小男がツカツカと大股に這入って来たのであったかも知れないが、これから若林博士の顔を撫でまわしてみた。暗い鍵穴を覗いているらしい。

顔一面の髪の毛とフケの中からは、美しい櫛や珠玉の類がバラバラと落ち散っている。

眼くるめき飛び退き様、横に払ひし虚につけ入りたる虹汀、何事ぞと振り返るに、その蜜蜂のうなりのようなものを持出して来るか……と思い思い、又もハッキリと精神病患者の情なさを思い出させられた、長さ二間ぐらいに見える大卓子が、中程を二つの肘掛廻転椅子に挟まれながら横たわっている。一方に臓腑は腹の皮と一緒に襤褸切れを見るような巨大な顎を見上げて説明の言葉を待った。

……ブウウウ…………ンン…………ンンン…………。



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ドグラ・マグラ (上) ドグラ・マグラ (下)