圧縮ドグラマグラ


夢野久作『ドグラ・マグラ』を形態素解析とマルコフ連鎖で圧縮してみました。


…………ブウウ——————ンンン——————ンンンン………………。

第一番に現われて私を招き入れると、謹しみ返った態度で押え付けようとしているかのように、半ば無意識に絵巻物を左の方へ開いて行ったが、その窓に面した硝子戸の中には何が書いて御座いますので……

色情狂、殺人狂、中風患者、一寸法師等々々の精神異状者特有の記憶力の素晴しさには、何か悪い病気に罹っているせいではあるまいかと考え付きましたので、ソロ——ッと首を伸ばして、生温かい牛乳の瓶を握りつつ、左手で胴衣のポケットをかい探って、大きな銀色の懐中時計を取り出して、掌の上に這いまわりながら死に声をあげましたが、そのまま床に残ったところを見ると若林博士も、何かしら形容の出来ない神秘的な変化が、その声を聞くと同時に何かしら安心したらしく、ヒッソリと眼を閉じた……チャカポコチャカポコ……

男女を、何等の関係も無い、赤の他人の記念物ばかりではあるまいか……チャカポコチャカポコ…………まして彼女が呼びかけているのではあるまいか……といった風にネ……それに連れて頬の色が、そこいらの皮膚の色は瀬戸物のように白く垂れ下がった、それは只の白い紙ばかりの、長い巻物を読んでから、精神病の研究がイヤになって硝子雨戸越しにそこいらを見まわしたが、やがて、小さな唇が、微かにビクリビクリと震えた。

入口かと思われる裸体像で、周囲が白紙になっているのに気が付きまして、その上の真白な寝具が、キチンと敷き展べたままになっております……という事から疑ってかからねばならぬ。アハハハハ。

同時にドコドコまでもノンセンスな……一種異様な表情であった。……芬夫人は時に十九歳、共に後を逐おうとした。

……ブウウウ…………ンン…………ンンン…………。



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ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)
ドグラ・マグラ (下) (角川文庫)